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はたらく投資家

サラリーマン生活に疲れきっている投資家が奮闘する日記(ポロリはないよ)

魔術はささやく

ブックレビュー

タイトルから、ファンタジー系の小説かとおもい手に取ったのですが、サスペンスものでした。

宮部みゆきの小説は初めて読みました。冒頭から引き込まれるような文章でスピード感を保ちながら最後まで読み進めることができました。


冒頭、立て続けに3人が亡くなるシーンが描かれる。すべて自殺あるいは事故と思われるような死に方である。
3人のうち1人は主人公(日下守)の親代わりに当たる人物(浅野大造)の運転する車に轢かれたことが原因で亡くなった。

大造がかかわってしまったことで、否応なしに主人公は事件に巻き込まれていきます。

最初から犯人の描写はあるのにもかかわらず、それがいったい誰で、何の目的で、どのような手段で、犯行をしているのかがわからないもどかしさがあります。魔術により人が自殺に追い込まれているのだと感じさせる描写。この小説には次のページでは何が起こるのかというワクワク感がありました。

最後にはメインのシナリオにかぶせる形で守の過去、つまり父親の失踪事件の顛末が判明し、決断を迫れれる守が描かれる。予想だにしない方向から突然の物語が始まり、最後まで具が詰まっておいしい、そんな小説でした。