はたらく投資家

サラリーマン生活に疲れきっている投資家が奮闘する日記(ポロリはないよ)

東芝の粉飾①

東芝の巨額の粉飾が明らかになりました。株価が急落するにとどまらず、監査を担当していた新日本監査法人にも厳しい目が向けられています。もちろん、粉飾を指示したとされている役員の方々にもバッシングが相次いでいます。

私は今は普通の会社員ですが、もともと経済学部に通いそこで会計について学び粉飾についても講義を受けました。そこで学んだことは、粉飾をやろうと思えば企業はいくらでもやれる。本気になった企業の粉飾を見破るのはたやすいことではない、ということでした。現に、監査法人が監査を行っていても粉飾は絶えません(他にもいろいろ理由はあるのでしょうが)。そこで「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」が制定され、企業が自主的に不正を行わない体制を構築するように求められているのです。今回の粉飾はなぜ起こったのか考えていきたいと思います。



○東芝による粉飾の概要

そもそも東芝の粉飾はどのように発覚したのでしょうか。2月12日に証券取引等監視委員会から工事進行基準案件について開示検査を受けそこで問題が発覚。そこで第三者委員会が発足し、本格調査していたら粉飾が発覚したという経緯です。

発電、エレベーター、半導体、家電、医療機器で利益の過大計上をおこなっていました。インフラ事業など長期計画の費用などで粉飾を行っていたということです。つまるところ長期大規模工事において費用の繰延を行っていたということでしょう。税引前当期利益で1500億もの粉飾という大規模なものでした。経営トップによる当期利益至上主義・目標達成必達のプレッシャーが直接的な原因として挙げられています。また、経営者不正に対抗する内部統制が布かれていなかったことが間接的な原因としてあげれています。

参照:

東芝HP「新経営体制及びガバナンス体制改革策並びに過年度決算の修正概要及び業績予想についてのお知らせ」

http://www.toshiba.co.jp/about/ir/jp/news/20150818_2.pdf



○粉飾の原因

一般論として粉飾の原因には3つあります。

①動機

刑事事件でも何かしら動機がある人が疑われますよね。不正会計においても動機がある人が疑われます。動機を持っている人は不正を行う可能性が高くなるからです。例えば、毎朝誰よりも早く出勤し、誰よりも成果を上げ、誰よりも遅く残っている人が会社にいるとしましょう。しかし、その人は上席もっと上の役員から嫌われていて給料は誰よりも低いです(そんなことは普通の会社においてないとおもいますが、あくまで仮定の話として聞いてください)。でもその人は仕事内容が好きなので会社を見限ることはありません。でも給料はもっとほしいと思っています。その人はこう思うでしょう。「俺は誰よりも働いて成果も上げている。しかし給与で見返りを受けることはない。であれば正当な報酬を受けるために少し位会社の金をちょろまかしてもいいのではないか。」と。この動機があって、不正に金を使い込み、その発覚を防ぐために粉飾をしてしまいます。

②機会

動機があったとしても、行う手段がなければ不正を実行することはできません。刑事事件でいうとアリバイと言ってもいいでしょう。アリバイのある人は不正をできない。つまり不正を行う機会がない人は不正をできません。

③正当化

動機・機会があったとしても、善意の人であれば不正を行うことには躊躇があるはずです。なぜならばそれが悪いことだとわかっているからです。それでも行うというのには行為の正当化が必要です。