はたらく投資家

サラリーマン生活に疲れきっている投資家が奮闘する日記(ポロリはないよ)

はてなの上場は成功するか ~有価証券報告書からみるはてなの実力~

こんばんは。

 

このはてなブログを運営する会社、「株式会社はてな」が東証マザーズ市場への新規上場の承認を受けたようですね。上場日は2016年2月24日(水)、大安ですね。こういう大掛かりな出来事がある日については昔から縁起を担ぐという意味で大安を選ぶ方が多いですね。

 

はてなの上場に合わせ、はてなの事業内容やそれにかかるリスク、財務状況、業績が書いてある有価証券報告書を見ることができるようになりました。

 

はてなの上場が成功するか、この有価証券報告書をみながらと今後の成長予想についてみていきましょう。

 

 

 

株式会社はてなの貸借対照表

将来を知るには今から。まずはてなの直近の貸借対照表を見ていきましょう。

 

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・・・このような財務状況になっています。太線でアンダーラインを打ったところを見ていきましょう。

 

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少しはわかりやすくなりましたかね?グラフに直したのがこちら。

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現預金の合計だけで負債を上回る超優良企業ですね。破綻の心配はありません。

負債の内容も銀行等からの借り入れはなく、無借金経営。仕入れ先からの買掛金や発注先への未払金、発生した給料の未払い分等の未払費用です。正常な企業活動で発生する類の負債なのでどこの企業でも発生する負債で全く問題はありません。

 

はてなの損益計算書

つぎははてなの損益計算書を見ていきましょう。6か年分の損益計算書を時系列に並べました。

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グラフに直したものがこちら。

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急成長というほどではないのですが、堅調に業績を伸ばしていますね。

 

 

 

マザーズの上場基準について(時価総額を見てみよう)

マザーズには時価総額基準があり、時価総額の見込みが10億円以下だと上場基準を満たさないので上場することができません。では、株式会社はてなの時価総額の見込みはどのぐらいになるのか?株式会社はてなという企業の成長性も考えなければならいのですが、マザーズの他の企業のPERとPBRから簡単に計算することができるので、見ていきましょう。

 

ここで、

PER(株価収益率)=時価総額÷純利益

PBR(株価純資産倍率)=時価総額※÷純資産額

 

※時価総額とは、“株価×発行済み株式数”を指し、会社全体の値段を表します。

マザーズの単純平均・加重平均PERとPBRは以下の通り。

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日本取引所グループ その他統計資料2015年12月より抜粋

http://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/misc/04.html

 いま、マザーズに上場する株式会社はてなは純資産額527,602千円と純利益55,164千円だけが分かっているので、そこから時価総額を逆算してみましょう。

 

単純平均

PERから算出。

59.5=時価総額÷55,164千円

時価総額=59.5×55,164千円

    =3,282,258千円

32億

 

PBRから算出

4.4=時価総額÷527,602千円

時価総額=4.4×527,602千円

    =2,321,448千円

23億

 

加重平均

71.7=時価総額÷55,164千円

時価総額=71.7×55,164千円

    =3,955,258千円

39億

 

4.6=時価総額÷527,602千円

時価総額=4.6×527,602千円

    =2,426,969千円

24億

 

おおむね、23~39億円が株式会社はてなの時価総額(見込)ではないでしょうか。

あとは、成長性というなかなかに割り切れないものを勘案して算出しなければならないのですが、これが難しい。成長性を考えるときには将来の予想をしなければならないからです。将来の予想をピタリとあてるのが難しいのは想像に難くないでしょう。

私が考えるはてなの成長性について書いていきます。

 

株式会社はてなの成長性

 

株式会社はてなの成長性を考えていくにあたり事業の内容を理解しておきましょう。

株式会社はてなは大きく分けて3つの事業で成り立っています。

1.コンテンツマーケティング
2.コンテンツプラットフォーム
3.テクノロジーソリューション

です。

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株式会社はてな 有価証券報告書より抜粋

 

コンテンツマーケティングサービス

コンテンツマーケティングとは自分のホームページなど、自分の所有するメディアを作る際に支援をする仕組みのことです。メディアのコンテンツを管理するシステムの提供やコンテンツ自体の企画・制作等を支援しています。具体的には、記事コンテンツの管理やSEO対策、コンテンツや商品を株式会社はてなが運営するHP上で広告することも行っています。オウンドメディアの作成を支援してもらったクライアント企業等からの代金が収入源となります。

 

コンテンツプラットフォームサービス

はてなブログに代表される株式会社はてなが保有しているHP群のことです。

有料会員の課金収入、アフィリエイト広告収入が収入源となっています。

 

テクノロジーソリューションサービス

コンテンツマーケティング・コンテンツプラットフォーム事業を行っていくうえで集積された情報や知恵を生かし、クライアント企業にソリューションを提供するサービスのことです。

任天堂のMiiverse企画提案開発をしたり、プラットフォームサービスで集積されたビッグデータを解析し企業のHPに適切な広告が表示されるようなアルゴリズムを開発したり、というのがこのテクノロジーソリューションというわけです。クライアント企業からの代金がこの事業の収入源となっています。

 

3サービスの売上割合・売上先の割合

3サービスの売り上げ割合はほぼ1:1:1の関係にあります。

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販売先は任天堂が第一位、グーグルが第二位となっています。京都で設立した会社ということもあって以前から任天堂との取引があったみたいですね。おそらく収入としては任天堂とタッグで開発したMiiverseの保守運営収入でしょうか。グーグルからの収入というのは広告収入のことでしょうか。

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結論

コンテンツマーケティングサービスは昨今のテレビ離れ・スマホ人気のおかげでメディア露出をインターネットに移し始めている企業の需要があるため、堅調に伸びていくはずです。新規クライアントの開発をすることにより、サービス開発支援で受託代金を受け取れ、また、プラットフォームに広告を継続的に掲載していくことにより経常的な代金も受け取れることができるため、経常的な収入が見込まれます。

 

コンテンツプラットフォームサービスは課金収入、広告収入ともに安定的な収入源となるでしょう。上場することによりさらに知名度が上がるため今後とも一定の収入増も見込めます。プラットフォームサービスを継続することにより収入が入るため、経常的な収入が見来れます。

 

 テクノロジーソリューションサービスは受託収入が主なため経常的な収入というよりは単発単発の収入のようです。ただし、ビッグデータの解析システムやサーバー監視システムの開発に成功し、一定の利用料金(経常的収入)も得られるようになってきてはいるようです。テクノロジーソリューションサービスはコンテンツマーケティング・コンテンツプラットフォームを運営していくうえで集積された情報や知識が積み重ねられ、洗練されていくという特質があるため、これからの伸びしろには期待できそうです。

 

以上のことから、事業としての伸びしろはありそうです。

今回上場した理由としては、資金調達というよりも、上場することによる知名度上昇による収益確保・人材確保が大きな理由なのでしょう。学生としても上場していない企業よりも上場している企業のほうを選ぶのではないでしょうか良いのではないでしょうか(上場しているか否かがネガティブスクリーンになりえるという意味で)。

上場する株式会社はてなが有能な人材を確保して、このはてなブログを更に発展していくことを願って、今日はここらへんで終わりにしたいと思います。

 

ではでは。